生活情報誌やいま9月号(南山舎発行)             戻る

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最近、犬と暮らす人々が増えています。ご近所にも種類も年齢もさまざまな犬達が暮らしています。犬がいることで家族の間だけでなく、ご近所同士、散歩で出会った方々とも会話や笑いが生まれます。
しかし楽しさだけでなく、彼らの寿命は残念ながら人間よりはるかに短く、病気や高齢化による介護そして死を経験することを覚悟せねばなりません。自らの体調を言葉で説明できない犬たちの健康管理は飼い主である私たちの大事な仕事です。
この写真集は、数年前、ホームページにコリーの写真をみつけ、出かけたペンションのご主人夫婦と愛犬との記録です。
自然の豊かな清里高原にあるペンションには、淳一郎君というゴールデンレトリバーを筆頭に、2頭の犬、猫などがいました。6月(June)にきた長男、という淳一郎君は体の大きさだけではない存在感のある犬でした。おつきあいする内、ホームページで淳一郎君の病気を知りました。犬も人間と同じ病気にかかり、治療の成果があることもあり、薬石効なく亡くなるのも同じです。
闘病記は真剣なご夫妻のご尽力に一時好転したかにみえた癌の転移という過酷な経過が綴られています。辛い内容ですが、貴重な体験録でもあります。病気せずに天寿を全うして欲しい、というのは人間も犬たちも全く同じですが、不幸にして病を得た場合に参考になると思います。ご主人撮影の愛情あふれる写真は、愛らしく元気なすがただけではなく、加齢と病に不安げな様子も写しだされ、犬に限らずペットと暮らす方々、特にこれから家族としてのペットを考える方々、そして動物が大好きな子供たちに、動物たちと暮らすことの真の姿を教えてくれるのではないかと、推薦します。   喜友名 浩子

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